光の量

 

はじめて映画館で観た映画は、『ガメラ対ギャオス』だったと思います。
父に連れていってもらったのかな。
以来いろいろ観てきました。
高校卒業式の日に友だちと『ジョーズ』を観に行き、
ぶったまげた。
韓国映画『風の丘を越えて/西便制』とインド映画『きっと、うまくいく』は、
ともに五回。
『きっと、うまくいく』は、もっとかな。
ともかく、
ふたつとも、DVDでも観ていますから、そうとうハマりました。
映画館で映画を観、泣いたり笑ったり、
感動したり。
そうして館の外へ出る。
と、
晴れていれば、
その圧倒的な明るさ、
目を開けていられないぐらいの眩しさに、
映画の内容とは別の感動がありました。
それで、ふと思い出した。
大学受験のために仙台に初めて行ったときのことです。
冬なのに、
なんて明るいんだろう!!
そのときの衝撃はいまにつながっていて、
ここ横浜も太平洋岸ですから、冬の明るさにおいては仙台と共通です。
秋田での思い出はいろいろあり、
笑ったり泣いたり感動したり殴られたり。
でも、
映画にたとえてみると、
とくに冬の秋田は映画館のなかみたい。
それにくらべ、
仙台は、
いわば映画館を出た外の世界。
光の量が圧倒的にちがっている気がします。
たとえば、
大谷翔平さんの笑顔と活躍をテレビで見るたび、
哲学者の小野寺功先生が顔を真っ赤にして笑うときの笑いに接するたび、
映画館の中から外へ出たとき、
また、
仙台に初めて行ったときのことが
ありありと思い出されます。
大谷さんと小野寺先生は岩手のご出身。

 

・遮断機はテンテンテンの溽暑かな  野衾