心境の変化

 

秋田に電話したところ、父がでて、田植えが済んで安堵したという。
疲れた疲れた、
とは言うけれど、
それを話す父の声に張りがある。
わたしが訊くまえに、父は、こんなことを口にした。
齢九十ということもあり、今年で米づくりを止めようと考えていたけれど、
弟(わたしの叔父)から、
米づくりを止めたらボケるぞと諭され、
それもそうかなと思い始めている、
云々。
父より九歳年下の叔父がサポートすることで今年の田植えも済んだ。
叔父のサポートはさらに増していくだろう。
叔父は身近にいて、父の気持をよく知っている。
「米づくりを止めたらボケる」
そうかも知れない。
叔父におんぶにだっこだけれど、
ありがたい。

 

・新緑のざわめきの下女人行く  野衾