虹の大和 飯島先生に

 

・寒いのでビルの饒舌果てもなし

やまとでなくTAIKA
遥かのものの連結
無限遠で交叉する
大謙は大和に通ず

生と死
二にして一

夢とうつつ
二にして一

自然と超自然
二にして一

男と女
二にして一

妻と愛人
二にして一
のわけないか

遊びと仕事
二にして一
であれば尚うれし

真面目と冗歌
二にして一?

言葉と物
二にして一への漸近線

詩と散文
二にして一

信仰と哲学
二にして一
もつと哲学を入れなさいといわれたJ・Nは詩人だつたが

聖と俗なら
二にして一
奈良の古い仏達の菊の香よ

根本と枝葉
二にして一
アスファルト上似非文化論を引き剥がす

恋と殺伐たる砂の日常楼閣
二にして一

対物一点 万物照応
初源の神秘へ
宇宙の息が劈くとき
神韻縹渺 神韻微妙
一息 いつそく
生命の機

宇宙の水溜まりを飛び越えた
北上川御堂《みどう》観音弓弭《ゆはず》の泉
ゴヤのファースト・ネーム
少女の名前は

・秋滑り五分遅れて新秋津  野衾