ンパのだたふ

 

ふだんあまりパンを食べませんので、
たまに食べるといっそう美味しく感じられます。
このあいだ、
パンを食べながら
ふと思い出したことがありました。
子どものころ、
「ふただのパン」というパン屋さんがありました。
いまあるかは分かりません。
さかさに読むと
「ンパのだたふ」
「ンパ」がおもしろく、
また
「だたふ」というのが
だぶだぶ感があってなんとなく愉快な気持ちになり、
ンパのだたふンパのだたふ。
まるでお念仏。
子どもってふしぎです。
面白いとなったら、
もう、なんでもかんでも。
わたしのなまえをさかさにすると
「るもまらうみ」
弟は「るとさらうみ」
じぶんたちの前にまだ見たことのない海がひろびろ広がっているような。
山は「まや」で川は「わか」
馬は「まう」犬は「ぬい」猫は「こね」
先生は「いせんせ」
伊藤陽子せんせい、川上景昭せんせい、小武海市蔵せんせい。
さかさにすると…
がっこうは「うこっが」
とじぇねわらしはいろんなことを工夫し
こんなことでも面白がった。

 

・養花天たのしきことをさがしをり  野衾