印泥

 

きのうはマンションの総会。
議題は、
二十二期の決算と二十三期の予算などについて。
もうそんなに経ちました。
あっという間です。
ところでわたしは二十二期の理事長(持ち回り)
でしたから、
指定された場所に時刻どおり到着。
総会といっても、
全部で十四世帯のミニマンション、
毎回委任状の提出が多く、
わたし以外に二人の参加で総会成立。
管理会社から来たふたりを合わせて五人。
総会ならぬ小会。
話し合いはとどこおりなく進行し、
次期役員選出について
のところで、
わたしは管理会社に注文をつけた。
安い朱肉をやめ、
ちゃんとした印泥にしてほしいと。
持ち回りとはいえ
理事長に選出されたとなると、
取引銀行に提出する書類に印鑑を捺す義務がある。
それはいいとして、
昨年、
二度ばかり提出書類を銀行からつき返された。
印鑑の文字が滲んで読み取りにくいという理由で。
仕方がないから、
貴重な印鑑を会社に持参し、
会社の印泥をつかって捺印をやり直し再提出。
というようなことがありましたので、
管理会社の担当者に
つよい口調で申し上げたのだ。
「五百円の朱肉でなく五千円の印泥を買ってください!」

 

・茹でたてを頬張るしばし端居かな  野衾