店番

 

・わさわさと烏飛び去る冬の空

 

保土ヶ谷商店街の洋品店「かつらや」さんのおばあちゃん、
おとといは出ていなかったのに、
きのうは使わなくなったストーブに端座し、
店番をしていました。
八時二十五分ぐらいだったでしょうか。
歩道を行く人の邪魔にならぬよう
ガードレールに背中をくっつけるようにして座っています。
何時から何時まで出ているのか、
正確には分かりません。
この寒気の中じっと座っていては
さぞや寒さが身にこたえるでしょう。
ホッカイロはしているでしょうか。
座ってじっとしていることが
仕事だと思っているのかもしれません。
若いときのこと、
店が繁盛していたときのこと、
だんなさんと切り盛りしていたときのこと、
いろいろ思い出しているのでしょうか。
さてきょうは。

 

・小春日やこころ他人事ぽっかぽか  野衾