仕事納め

 

・下手くそな字も味わいと賀状書く

 

弊社から本を出している著者の九割方は大学の教員で、
すでに冬休みに入っているせいか、
きのうはメールの数がぐっと減り、
電話もいつもと比べ心なしか少ないような。
年賀状を書きながら、
宛名に集中し、
一年をつらつら振り返ります。
政治や経済も流行化し
そのスピードはますます加速、
一か月前のことなど
忘れてしまってあたりまえ。
ですが、
そういう時代であればこそ
紙の本の味わいは格別な気がします。
本を読むということは、
本を読む時間を確保することで、
いわば日々のたたかい
といっても過言ではないでしょう。
一冊一冊大事な時間を
これからも届けたいと思います。

弊社は本日が仕事納め、
来年は九日が仕事始めです。
みなさまどうぞよいお年をお迎えください。

 

・年の瀬や社内静かに暮れゆけり  野衾

 

高血圧

 

・口開けて寒さ染み入る奥歯かな

 

テレビを見ていたら、
高血圧の話をしていました。
血圧は加齢とともに上昇すると思われているけれど、
必ずしもそうではない。
世界は広く、
齢をとっても血圧が上がらない部族があり、
調べてみると
彼らは塩分をほとんど摂らない云々。
それを聞いていて
不思議な気がしました。
テレビでは盛んに
高血圧に良いとされる飲み物やサプリメントを
宣伝しているけれど、
なんのことはない、
塩分を摂らなければいいんじゃん。
しかし
そういう流れにならないのは、
人間の弱さもたしかにあるでしょうが、
結局は商売商売、
利潤追求の経済だから
なんだろうな。

 

・凄まじき青が極まる冬の空  野衾

 

磨き残し

 

・一列にATM前クリスマス

 

三か月に一回の歯科定期検診に行ってきました。
歯の表裏に赤い試薬を塗り
磨き残しをチェックしていきます。
13%。
20%以下なら合格。
なので楽々セーフ。
ですが、
最初からこうはいきませんでした。
何度やっても40%ぐらいで低迷し、
20%を切るなんてどうやったらできるんだよ、
無理だ無理っ、

あきらめかけていたのですが、
一計を案じ、
歯間ブラシなど三種類の歯ブラシをつかい、
朝、四度の重ね磨きをしチェックに臨んだところ、
初めて20%を切ることに成功。
以来、
歯医者に行く日はそうしています。
ふだんはしてません。

 

・蜜柑たわわに空がいよいよ青くなる  野衾

 

クリスマス

 

・手袋とマスクマフラーホッカイロ

 

きのうはイブ。
ふだんあまり聴かない讃美歌を、
二枚組CDで。
聖歌、讃美歌は文字どおり歌ではありますが、
神様を讃美し祈る歌ですから、
もともとが違う
というか、
沁みるところが違います。
♪神ともにいまして
ゆく道をまもり~
最後から一歩手前の真剣さで
真剣に生きていけますように。

 

・口開けば冬空来たり歯に染みる  野衾

 

新しいマスク

 

・だれを待つ銀杏落葉の舞台かな

 

この時期、
マスクとマフラーは手放せません。
ぬくぬくしたマフラーで首を守り、
マスクで風邪予防。
おろしたてのマスクの上下真ん中に指をかけ、
「へ」の字に折って顔に装着すれば、
ほんのり新しい匂いがします。
風邪の菌は目に見えないけれど、
新しい白と
新しい匂いが菌を寄せ付けなくしている、
そんな気がします。
きのうは、
「かつらや」のおばあちゃんは
外に出ていませんでした。

 

・冬空や雲あたらしきマスクの香  野衾

 

店番

 

・わさわさと烏飛び去る冬の空

 

保土ヶ谷商店街の洋品店「かつらや」さんのおばあちゃん、
おとといは出ていなかったのに、
きのうは使わなくなったストーブに端座し、
店番をしていました。
八時二十五分ぐらいだったでしょうか。
歩道を行く人の邪魔にならぬよう
ガードレールに背中をくっつけるようにして座っています。
何時から何時まで出ているのか、
正確には分かりません。
この寒気の中じっと座っていては
さぞや寒さが身にこたえるでしょう。
ホッカイロはしているでしょうか。
座ってじっとしていることが
仕事だと思っているのかもしれません。
若いときのこと、
店が繁盛していたときのこと、
だんなさんと切り盛りしていたときのこと、
いろいろ思い出しているのでしょうか。
さてきょうは。

 

・小春日やこころ他人事ぽっかぽか  野衾

 

あと十日

 

・凩やどぶを浚ひて吹き去りぬ

 

年末が押し迫ってきました。
十二月に入ったとき、
十二月は速いからなあ
なんて
のほほんと思っていましたら、
あれよあれよと時は過ぎ、
あっという間のきょうは二十日。
仕事もそれなりにしたような気がしますが、
気を抜くとビュ~~~ンと
一日が過ぎていきます。
きのうは、
かつらやさんのおばあちゃんは出ていませんでした。
椅子代わりの使えなくなったストーブが
ぽつんと置かれ。
寒さが厳しくなりましたから、
家の中にいたほうがいいよおばあちゃん。

 

・地平より濃さ増してゆく冬の空  野衾

 

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