ヒモ絡む

 

・台風過青やますます濃くなりぬ

 

メガネストラップをつかうようになって、
電車内での読書が
快適になりました。
ドア近くの
なるべく人の少ない場所に立ち、
メガネを外し
首にぶら下げます。
文庫本を取り出し、
栞のオモテがわのページ、
段落の初めから読み始めます。
(段落の切れ目がないときは、
前回終ったところに爪でしるしを付けているので大丈夫!)
快適快調。
と、
そばで咳する声のあり。
見れば口にマスクをしていない。
目立たぬよう
急ぎポケットから
マイマスクを取り出し風邪菌防御。
やがて目的地に着き、
ドアが開いてホームに立つ。
マスクを外しメガネをかけようとするも、
マスクのヒモとメガネのヒモが
こんがらがって、
どれがどれやらわからない。
そんなこともあるきょうこの頃であります。

 

・ふりそそぐひかり漏らさぬ薄かな  野衾