進入禁止

 

・在らざるか匿されて在り鰯雲

 

昼、
イシバシを連れ野毛の福家さんへ。
このごろ嵌っている丸定を。
ドジョウの力をいただいての帰りがけ、
イシバシが、
三時に食べる果物を買うのに付き合ってくれというので、
ちぇるるの地下へ。
ひとしきり見て回った後、
大きな梨を二個購入。
二個で二三六円也。
イシバシ、
それを持ってレジへと向かう。
ちょちょちょっとちょっと
と声をかける間もなく、
レジの出口にちょこなんと並んだ。
並んだというよりも、
出口を塞いだ。
勘定を済ませた中年男性、
怪訝そうに、
あっちあっちと、
声は出さずに、
大ぶりのしぐさでレジの反対側を指し示した。
わたしは、
腹を抱えて笑うしかなかった。

 

・雨上がる悪路王らの秋高し  野衾