そっくり

 

・黙々と御飯がすすむ泥鰌鍋

 

ひとりとことこ野毛坂を下り、
福屋さんに向かいました。
いつも開いた泥鰌を鍋で煮る「さき」を頼むのですが、
先日「まる」を食したら、
泥鰌本来の味がしあまりに懐かしく、
また引き寄せられるようにして
「まる」を所望。
と、
ひとり女性が入ってき、
カウンターの端に座りました。
そのたたずまい、所作、声のトーンが
なんとも義母に似ています。
スッと姿勢をよくし、
静かに座っているだけなのですが、
独特のオーラがあり、
泥鰌を食べながら
つい見てしまいます。
世の中には
似ている人がいるものですが、
「義母に似ているひとベストテン」
をやったら、
まず間違いなく一等でしょう。
いやぁ、
そっくりでびっくり!

 

・汁ぢふぢふ溢れてゐるよ泥鰌鍋  野衾