人間まるごと

 

・かき氷宇治金時を寝釈迦かな

 

帯津良一『一病あっても、ぼちぼち元気』を面白く読みました。
帯に、
「メタボ検診、大きなお世話!
ちょっと血圧が高い
コレステロール値が高い
そんな人は、帯津式健康法で
心も身体もまるごと元気」
期待してページをめくると、
なんともたのもしいことばがバンバンでてきますが、
帯津さんは、
東京大学医学部を卒業した医学博士。
現在は、
帯津三敬病院の名誉院長、
れっきとした医者です。
病を見て人間を見ないあり方に警鐘を鳴らし、
人間まるごとの健康を提唱しています。
まるごと、
うん!
数値ばかりを気にすると、
きのうまで健康だったひとが、
きょうから病人、
そんなことになりかねないとも。
帯津さんは、
ご自身痛風持ちで、
左足の親指がちょくちょく痛くなるそうです。
が、
そんなの気にしない。
腫れた親指が靴に入らず、
サンダル履きで講演に出かけるときもあるのだとか。
こういうお医者さんがいてくれると、
いてくれるだけで、
なんともこころづよい。
帯津さんは1936年生まれ、
まるっとにこやかな
八十一歳のおじいちゃん先生です。

 

・涼しさやゴクリ飲み干す喉の音  野衾