両手両肩

 

・風を聴く坂の途中の木下闇

 

会社帰り、
スーパーでちょっと買い物でもしていこうかな、
と思ってコースを変えたら、
わたしの前を、
背の高い頑丈そうな女性が歩いていました。
ゆっくり大股で歩いていきます。
しかも、
両肩に布製の袋をぶら下げ、
両手にはレジ袋、
計4袋。
ぶら下がり方から推して、
どれもそれなりの重さがありそう。
すごいなあ。
肩凝らないのかな?
たくましいなぁ。
うらやましいなぁ。
と、
驚いたことに、
わたしが向かうスーパーに入っていきました。
ま、まだ買うつもりのようです。
しかし…
五つ目の袋をどこにぶら下げるつもりなのでしょう?
ふむ…
ん!
もしや。
首?

 

・朝風呂やきのふの憂さの捨てどころ  野衾