老いのイニシエーション

 

・屋上より福豆撒きし日もありき

演出家・竹内敏晴の著書に
『老いのイニシエーション』という
おもしろい本があり、
そのなかで
竹内さんは、
土方巽、野口晴哉など、
六十代で亡くなった人の
命の燃焼の仕方について記述していました。
いま、手元にその本がありませんが、
竹内さん自身、
六十歳代になり、
大けがをしたはずで、
そのエピソードが
印象深くつづられていました。
このごろの不調はそのことを思い出させます。
わたしも、
ちゃんと老人になるために、
よく見聞きし、
この関門を過ぎようと思います。

・邪気払ひ命養ふ酒を飲む  野衾