春一番

 

・アンテナの春はまだかと烏かな

春一番が吹くかもしれない、
その可能性は高い、
と、
NHKの天気予報士で
たれ目の関口奈美さんが言ってました。
たれ目でもつり目でも
天気予報には関係ありません。
それはそう。
でも、
関口さんはたれ目です。
性格、良さそう。
さて。
関東では、
最高気温が19度近くに上がるそうですから、
四月上旬並みとか。
そろそろ寒いのも飽きてきましたから、
春一番をきっかけに、
怒涛の春になだれ込んでほしい!

・出会いてのすぐに別れや春嵐  野衾

老いも若きも

 

・こら天気スイッチバックの寒さかな

自動販売機でもコンビニでも、
このごろレモン果汁入り飲み物が増えた気がします。
ホットでもアイスでも。
レモン○個入りをうたい文句に。
老いも若きも、
さっぱりすっきりしたいんでしょう。
ヨドバシカメラの
マッサージチェアコーナーに行けば、
どの機種でも
お試しできるというので、
ひとでごった返し。
とりわけ若い人の多いこと多いこと。
ここはジジババの来るところで、
お前らの来るとこじゃねー!
って叫びたかったけれど、
ぐっと我慢し、
ほどなく空いたマッサージチェアに座りました。
疲れていることにおいては、
老いも若きも、
男も女も、
関係ないのでしょう。

・布団にてけふの寒さを測りけり  野衾

やっぱり笑える

 

・ホッカイロ貼る日貼らぬ日余寒かな

電車に乗っていたら、
鼻うがい薬の宣伝ポスターが貼ってありました。
若いきれいな女性が目をぱっちり開いて、
右の鼻穴から薬を注し、
左の鼻穴から薬が流れ落ちています。
目ぱっちりですから、
痛くない、
実に、何ともない、
それは分かりますが、
やっぱり笑ってしまいます。
笑えるので、
これはいいポスター!

・出会い別れ胸騒ぎする二月かな  野衾

チョコレート

 

・外でなく内を眺める余寒かな

母が
チョコレートと牛乳で背が伸びる
と信じていたこともあり、
チョコレートはよく食べたし、
好きでもありました。
牛乳は好んでは飲みませんでした。
東京の出版社に勤めていたころ、
すぐ近くにパチンコ屋があり、
昼休みぶらりと入っては
負けたり勝ったり負けたり。
たまに勝つと、
だいたいチョコレートと交換しました。
このごろはめったに食べなくなりました。
身長の伸びとも関係なかったようです。

・蕗の薹隠れて居たきこころあり  野衾

埜庵

 

・子を連れて母は前のみ余寒かな

整体の帰り、
鵠沼海岸駅の近く「埜庵」さんへ。
のあん、
と読みます。
冬でもやってるかき氷屋さん。
つねに天然の氷を仕入れ、
シロップは自家製ということであれば、
人気のほどが想像され。
夏ともなれば、
何時間待ちになることもあるとか。
ていうか、
冬なのに、
しばらく待たされました。
店舗のすぐ横に
バラック建ての小屋があり、
ストーブで温まりながら、
メニューを眺めて待ちます。
名前が呼ばれ二階へ通されましたが、
いかにも
ふつうの民家を店舗にしましたといった佇まい。
それがまたなんとも居心地よく。
ところでその味たるや、
正直、わたくし、
泣きそうになりました、
あまりの懐かしさに。
これぞかき氷!
この味この味。
ごちそうさまでした。

・懐かしきガラス器冬のかき氷  野衾

酸っぱいもの

 

・春をきく社の立つ丘の風強し

このごろとみに酸っぱいものが欲しくなり、
妊婦かよ、と、
ひとりでつっこんでみたり。
わたしは男なので
子どもは産めませんが、
毎日こうして書いているなかから、
新しいことばが生まれるかもしれません、
なんて。
さあて、
冗談はさておき、
今週もきょうで終わりだホーホケキョ!

・梅咲けど鳥はまだ来ぬホーホケキョ  野衾

花一輪

 

・草臥れて路傍の梅に目をやりぬ

家人が桃の枝を買ってきまして、
壺に入れ
室内に置いておいたところ、
次々に開花し始めました。
ここは春かとまちがえたか。
まちがえて結構。
なんとそのつぶらなこと。
季節季節の花を見るのはたのしく。
秋田の実家の台所には、
シンクの上、
窓の下に
シクラメンほかいくつかの鉢が置かれてあり、
台所に立つ母を日々慰めているよう。
弟がその都度買ってきます。

・梅咲いて天下の春を告げにけり  野衾

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