オイルヒーター

 

・冬晴れや大佛のそら長谷のうへ

この季節、
暖房器具は離せませんが、
それぞれメリットデメリットがあり、
なかなか決定版というのは
ありそうで
なさそう。
エアコンはすぐに暖かくなりますが、
部屋が乾燥し、
加湿器を併用している家庭が多いらしく。
石油ストーブ、
電気ストーブ、
テレビを見ていると、
いろいろ良さそうなものが
このごろはでていて迷います。
さて我が家、
数年前に知人から
デロンギのオイルヒーターを譲り受け、
これは暖かさの面ではたいへん重宝しています。
部屋が乾燥せず、
ヒーター本体の音は無音に近く、
本を読むときも、
原稿を書くときも、
まったく気になりません。
なおかつ、
まろやかな暖かさ
とでも申しましょうか、
やさしく静かに体と心を温めてくれます。
が。
ただひとつ、
電気代が半端ないのが玉に瑕。
タイマーを有効につかい
電気代を節約するようにしています。

・ぷっくりとまろき食べ物寒卵  野衾

古傷

 

・寒き朝むしろゆるりと回り道

ふるきずや~
そんな悠長なはなしでなく。
かつて骨折した鎖骨のあたりから首にかけ、
カチンコチンと
凝りに凝り、
いてててて~~~、
頭までガンガンしてきた。
家人にマッサージしてもらい、
たっぷり眠ったら、
今朝はなんとか和らいだ感じ。
これまた母に似た傾向。
DNAには敵いません。

・枯れて尚ささやき交わす枯葉かな  野衾

新宿伊勢丹前

 

・からり来て離れずにいる落ち葉かな

弊社のイシバシはiPadを使っておりましたが、
前々から、
そろそろスマホに替えたい
と思っていたらしく、
仕事で東京に出た折、
これ幸いにと、
すきま時間を利用しヨドバシカメラ新宿店に立ち寄り、
ついにスマホをゲットしました。
テレビコマーシャルの
「お客さん、はい、スマホですよ~~」
あんな感じではなかったかと想像します。
イシバシ、
次の目的地に向かうべく急いでいた矢先、
スマホに着信があることに気づいた。
ところが、
買ったばかりで
操作の仕方がおぼつかない。
どこを押しても触っても、
うんともすんとも言わない。
困り果てたイシバシ、
新宿伊勢丹前にたたずんでいる群衆を見渡し、
この人と目星をつけ、
おもむろに近づいて、
「あのー、
ヨドバシカメラでスマホを買ったのですが、
操作の仕方がわからないので、教えていただけませんか?」
若き女性、目が・ ・になるも、
親切に教え始めようとした。
ところが、
「あ、信号が青になりました。私、急いでいるもので」
スマホのにわか教習は
立ち消えになってしまいました。
一日経った昨日、
イシバシは、
自分のスマホの操作の仕方がまだわからず、
説明書を睨んでいます。

・冬の月烏上りて去りにけり  野衾

歌は声

 

・まなうらの故郷全山雪の中

昨日のことです。
(と断らなくても、
ここに書くことはだいたい昨日のことですが…)
夕刻、
ボリュームを下げ
ルーサー・ヴァンドロスを流していましたら、
声の良さについ
聞きほれてしまいました。
じつになめらかな声で、
ほれてしまいます。
意味が分かって聴く歌しかり、
意味も分からず聴く外国の歌だって、
まずは声に触れる体験です。
歌詞が好きで
若いときから聴いてきた小椋佳の歌も、
考えてみれば、
やっぱり声だなあ。
あの太く、深い、
ゆるい低音の味わい。

・坂のうへ風に揉まるる落ち葉かな  野衾

思えば遠くに

 

・地下道を抜けて立教冬の空

仕事の打ち合わせのために、
池袋にある立教大学へ。
事前にパソコンで調べてはきたものの、
どうも心もとない。
駅の案内嬢に尋ねると、
パソコンで調べてきたのとおんなじ答え。
そうですか。はい。はい。ありがとうございます。
地下道をずっと進んでCの3番出口ね。
進んでCの3と。
よしよし。
お。
あれか。
というわけで、
正しく歩いていたのですが、
ふと見れば有料トイレ。
時間もあるし、
ゆっくり用を足してから行っても間に合う。
回れ右!
十メートルほど戻り、
ドアの前に立つ。
百円。
スイカを所定の盤にタッチ。
ウィ~~~ン(ドアの開く音)
おおお! なんときれいなトイレ!
ゆっくり静かに用を足しながら、
海援隊の歌にある
「思えば遠くへ来たもんだ」
を思い出しました。
秋田の田舎でも、
立ち小便をする人を
このごろはとんと見かけなくなりましたが、
むかしは外へ出たら立小便が
いたって普通。
池袋の地下道で
もし立小便をしようものなら、
間違いなく捕まるでしょう。
一小便百円。
水も空気も買う時代です。

・ベランダに空から来たる落ち葉かな  野衾

からだ精密

 

・冬枯れや風に吹かるる古新聞

このところ肩こり、首こり、頭痛がひどく、
おかしいな、おかしいな、
と、
ぶつぶつつぶやきつつ、
湯に浸かり
首をもんだり、
肩をマッサージしたり、
このごろご無沙汰していた気功を
再度やったりしていましたが、
どうもイマイチ。
待てよ、
眼精疲労で視神経が痛み、
それが肩や首の神経にまで影響しているのか知らん?
職業病か?
などなど悶々と。
と。
いや待てよ。
ふと、
鍼灸の先生がカーテン越しの隣のおばあちゃんに
話していた言葉を思い出した。
「だめですよ毎朝りんご一個だなんて。糖分摂りすぎ! 肩凝るはずです」
そうか。
そうだったか。
痛風発作をきっかけに、
しばらくアルコールを断っていることが功を奏し、
足の親指の付け根も膝も全く問題はありません。
が、
振り返ってみれば、
アルコール類を飲まぬ代わりに、
ジュース類の摂取量が確実に増えました。
これだ~~~!!
果物を食べる量も増えたし。
自分のからだのことながら、
今の今まで気づかなかったとは。
いやはや。
からだは精密。
恐れ入りました。
そう気づいてジュース類を控えたら、
痛みが取れた。

・保土ヶ谷や落ち葉降りしく江戸の宿  野衾

春風フォトストーリー

 

・北風の匂ひありけり桜木町

ホームページのヘッダー
「shumpu photo story by 橋本照嵩」

冬バージョンに替わりました。
パソコンキーボードのF5キーを押すと、
乱数表により
写真がくるくる変わります。
昭和時代の冬の景色、暮らしぶりが
鮮やかによみがえります。
ながらくご好評をいただいたフォトストーリー、
ホームページのリニューアルにあわせ、
今回が最後となります。
どうぞお楽しみください。

・冬空を飛び去る鳶の小さき哉  野衾