Archives : 10月, 2016

秋珈琲

 

・カップ麺両手にくるむ夜寒かな

朝、
このブログを終えたらコーヒー、

内なるルールを決めてい、
さて今週はブラジルとコロンビアの豆です。
が、
書くことを
これと定められないときなど、
なかなかコーヒーブレイクとならず、
気が焦ります。
四季折々に楽しんでいるわけですが、
朝寒夜寒のこの時期、
淹れたてのコーヒーから立ち上る湯気は
その粒々まで見える気がし、
香り、味はもとより、
茶と白のコントラストを
眼で楽しむことができます。
春夏はコーヒーで、
秋冬は少しレトロな珈琲を。
これからお湯を沸かし、豆を挽きます。
膝の調子もだいぶいい。

・朝寒や1°気になる寒暖計  野衾

ゆまり

 

・窓開けて秋風入るゝ友の句集

このあいだ、
寿司屋で俄か句会になったとき、
苦し紛れに、

・あささむのゆまりのあとのふるへかな

と捻った。
ゆまり、ゆばり、いばり。
漢字で書くと尿。
おいしい食べ物を前にして「尿」はない。
そこで、
日常会話では使われない「ゆまり」
を使用。
意味を問われ、
答えを明かせば
同じことではありますが、
そこはそれ、
最初に口にする段の違いあり。
で、
思い出しました。
ことばは、
心情を伝えるよりも、
むしろそれを隠すために使われる。
ウィリアム・サロイヤン
「 哀れ、燃える熱情秘めしアラビア人」
に確か。

・頭陀袋秋を振るはす乳房哉  野衾

秋高し

 

・隧道の秋洗はるゝ新秋津

仕事の打ち合わせで武蔵野線新秋津駅へ。
打ち合わせ終了後、
装丁家・桂川潤さんの計らいで、
長谷川宏先生宅を訪問。
春風新聞へ連載をお願いし、
その度に、
こころ温まる原稿を頂戴していますが、
お目にかかるのは初めて。
少し緊張してお邪魔したところ、
大水のときに拾ってこられた(?)という亀
(とてもよく動く)もい、
亀さん効果か、
リラックスして談笑。
また、
長谷川先生をとりまくオーラが、
『釈譜詳節』の著者・河瀬幸夫先生とそっくりで、
うれしくありがたく思いました。
桂川さん、写真家の橋本さん、
長谷川先生、
淵の森、柳瀬川、
雲ひとつなく。
ながく記憶に残りそうな一日でした。

・新秋津頬を撫でたり風の秋  野衾

ぎったぎた

 

・秋珈琲ンゴロンゴロのタンザニア

きのう、
会社で仕事の打ち合わせをしていたとき、
何気なく、
「ぎったぎた」
という単語をつかっていました。
二度までも。
あとから、
ところで
「ぎったぎた」ってなんだ?
秋田弁?
いや。
秋田でぎったぎたなんて言わないし。
さて。
あきたの「きた」

ぎったぎたの「ぎた」の響き合い?
加藤楸邨の
「鮟鱇の骨まで凍ててぶちきらる」
がイメージとして
あったか。
でもそれよりも、
すっかり忘れていたけれど、
やはり石コ賢ちゃんの
『原体剣舞連』(はらたいけんばいれん)
中の、
「胃袋はいてぎったぎた」
を体が覚えていたのでしょう。
物をつくるには、
胃袋を吐くようなことが
何度も起きます。
dah-dah-dah-dah-dah-sko-dah-dah

・秋高しおんぶ重たきをんな哉  野衾

やっぱり物だなぁ

 

・あふられて元の姿の薄かな

大学出版部協会から季刊ででている
その名も『大学出版』
という雑誌があり、
第108号 [2016年10月1日発行]
の特集は
「装幀を考える」
間村俊一さんの文章が冒頭を飾っておりました。
本を構成するパーツの紹介・説明は、
折々自句を挟み、
後半、
幾分酒が回ってきたか
とも思われ、
楽しく、
ほのぼのとしていながらも、
酔拳のように時に鋭く第一級のエッセイ。
本はやっぱり物であり、
絶滅危惧種であっていいのだと
改めて思わされました。
奇しくも、
今回の『春風新聞』の特集は、
「本は物である」考。

・秋風を聴きて寂しき書(ふみ)をよむ  野衾

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三浦衛(みうら・まもる) 春風社代表にして自慢大王&悪ノリ大王。体調のいいときは自らを天才と称し、不調の折はちりあくたにも劣るヤツとしょんぼり。

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三浦衛の本


『カメレオン』
 三人ときどき声にならぬ声を洩らし/とろけ とろけ 唾までとばし/クヂるとナメるとネヂるとチョす…(「鳶」) 自在に色を変え、不意に突き刺さる、軽妙なことばの戯れ。秋田方言満載の詩集。本文は金属活字による活版印刷。


『マハーヴァギナまたは巫山の夢』
 三平佐世夫は、千一夜の夢うつつで女と戯れ、印度に旅し、睾丸を抜かれ、鰐を飼い、横浜を彷徨う。言語の崖っぷちを綱渡りする、めくるめく冒険。本文活版印刷に美麗造本を施した平成の大奇書。


『父のふるさと』
 父の目に映じた故郷の風土、ひと、くらし、農事を、愛惜をこめ描きだす。本文は金属活字による活版印刷。「身と蓋函」に納める。


『出版は風まかせ』
 横浜の出版社「春風社」社長が本づくりと会社経営にまつわるエピソードを豊富におりまぜ、創業から10年を振り返る。