風邪っぴき

 

・悔しまぎれの季節先取り風邪っぴき

いやあ、
風邪で二日も会社を休んでしまいました。
全国五十万人の「よもやま」愛読者の皆様、
勝手に休んでごめんなさい。
火曜日の夕方からだるくなり、
水曜日は、
総合感冒薬を服用し一日おとなしく寝ていたのですが、
どうもさっぱりよくならない。
木曜日のきのうは、
体に鞭打ち近くの医者で診てもらい、
解熱剤やら抗生物質やら何やらをもらい、
まじめに服用したら、
やっと「ふつう」が戻ってきました。
やっぱり「ふつう」が一番!
え!
なんですか?
おっと。
すみません。
「よもやま」を読んでくださっている方は、
全国に五十万人もおりません。
五百人ぐらいかな。
お詫びして訂正いたします。
さてと、
今日はこれから会社に行きます。

・風邪っぴきただぼんやりとジャパネット  野衾

新井奥邃著作集

 

・水たまり秋を映して揺れにけり

このところ、
新井奥邃著作集の注文が重なり、
不思議なこともあるもんだと、
驚いたり喜んだり。
きのうも、
兵庫県のある会社の社長さんから電話注文がありました。
秘書によると、
第一巻を除く九巻は、
すべてアマゾンから取り寄せたが、
第一巻がほしいと。
講話か読書会でつかいたいのだとか。
新井奥邃著作集を用いている大学院生の論文を、
つい先だっても読んだばかり。
ブーム到来か。
にしても遅い。
だってもう本がない。
でも、
うれしい!

・垣根越し灯下団らん虫集く  野衾

初音ミク

 

・東海道リレーでつなぐ虫の声

初音ミク「マジカルミライ 2016」
をテレビで見ました。
ライブ会場の盛り上がりも大したものですが、
初音ミクの動きに感動。
遠目で見たら、
なまのニンゲンとしか思えない。
いやあ、
念が強くなって、
ついに、
こんなものを存在させてしまった、
みたいな…。
負の念が、
お岩や幽霊を
おびき出すようなものかな。
初音ミクは正の念。
けっきょくこういう系が好きなんだな、
きゃりーとか。
きゃりーはまぁ人間だけど。
電気的な音もいいし。
だいたい
ほんとのニンゲンじゃないから、
登場も退場もいたって簡単、
着替えも瞬時で
楽!
舞台の最後、
空中に大きなピンクのハートを描いて
スッと消えた!
かっこよかったぁ。
オヤジ萌え!

・宵闇を青く澄ますや虫の声  野衾

ルビーロマン初体験

 

・秋風をまず一番に烏かな

一個だけでいいから食べてみたい、
と、
覚えた「おはよう」を唱える
オームのように繰り返していたところ、
東京に出かけた家人が買ってきてくれました。
日本橋三越で売っていたそうです。
ルビーロマン。
プルーンにあらず。
プラムにあらず。
葡萄です。
一個500円、
消費税込み二個入り1080円也。
もっとどデカイのを想像していましたが、
想像していたよりは小さく。
それでも、
デカイ。
きれい。
食べるぞー!
食べました。
こ、こ、これはっ!
うまい! おいしい! 甘い!
ふむ。
一個だけでいいから
食べてみたかったのですが、
一個食べたら、
もう一個食べたくなった。

・エアコンを消して招くや秋の風  野衾

春風フォトストーリー

 

・さわさわと花野撫で行くシューベルト

ながくご好評をいただいてきた
弊社ホームページのヘッダー、
「shumpu photo story by 橋本照嵩」
は、
今回の更新をもって終了とさせていただきます。
2010年12月に始め、
季節ごと丸六年間、
約1300点の
懐かしくも味わい深い写真を
掲載してまいりました。
何度目かの
ホームページグランドリニューアルを期しており、
2016年秋バージョンが
見納めとなります。
とくとご覧いただければ幸いです。
橋本照嵩さんの写真集
『新版 北上川』『石巻 2011.3.27~2014.5.29』
が弊社からでておりますので、
そちらも見ていただければなお幸い。
また、
橋本さんとのコラボ企画の書籍を
ただいま企画検討中。
乞うご期待!
橋本さん、
ありがとうございました。
みなさま、
ひきつづきよろしくお願い申し上げます。

・戸を閉めて一人はぐれし花野かな  野衾

法華経

 

・商店街抜けて息吐く秋の雲

道元の正法眼蔵が終りましたので、
その流れで法華経。
ワイド版岩波文庫は字が大きくて読みやすく。
右ページが
鳩摩羅什訳からの日本語訳。
左ページが
サンスクリット語からの日本語訳。
正法眼蔵を読んでいるときは、
あたりまえのことながら、
法華経がずいぶん下敷きになっているんだなぁ
と思いましたが、
法華経を読みはじめたら、
こんどは、
マハーバーラタやら
ヒンドゥーの神々、文化、風習がいろいろ
でてき、
ゆっくりたっぷりの時間を感じ、
あらためて、
ひとの時間のなんと
短いことかと。
露命、
つゆのいの
ち。
石の上。

・風天のしぐれて消えし花野かな  野衾

横隔膜に似ている?

 

・たそがれの色を濃くする虫の声

社員が引っ越しを考えているとの話を、
昼の食事をしているとき、
イシバシから聞く機会がありまして。
「へ~。どのあたりを考えてるんだろ?」
「え~と、え~と…」
「何線がいいのかな?」
「え~と、え~と…」
「候補の町がいくつかあるんでしょ?」
「え~と、え~と…」
「なに…。思い出せないの?」
「え~と、え~と…」
「え~と、え~とって。さっきからそればっかじゃん」
「ここまで出かかっているんだけど…」
「ふーん」
「あっ!」
「思い出したか」
「横隔膜みたいな…」
「は~あ?」
「だから横隔膜みたいなニュアンスの…」
「横隔膜みたいなニュアンスの町…。なにそれ。そんなのあるかよ」
「横隔膜横隔膜横隔膜…」
「南太田か?」
「ちがう」
「上大岡か?」
「ちがう」
「馬車道?」
「ちがう」
「野毛?」
「ちがう。短すぎる。横隔膜に全然似てない」
「バカヤロウ! 横隔膜に似てる町なんかねーよ!」
そんないつもの馬鹿げたやり取りがありまして、
けっきょく、
横隔膜に似ている町の名は浮かばず、
日を過ごし。
こたえは阪東橋。
って。
どこがオウカクマクに似てるんだっ!!

・姿なくうえしたからの虫の声  野衾