ひとり花見

 

・掃部山港見下ろす桜かな

太宗庵で蕎麦を食べていて、
ふと思いつきました。
そうだ掃部山。
掃部山と書いて、かもんやま。
掃部山には横浜開港にかかわった井伊直弼の像が建っていますが、
井伊家が代々掃部頭(かもんのかみ)に就いており、
直弼もその職掌にあったことに因んでの名称とか。
天気も良し。
よし!
十分ほど余分に歩けば、
十分に桜を楽しめます。
てくてくと。
ベンチをテーブル代わりにして弁当を広げるアラフォーたち。
それを見、
なるほど上手いことやりおるわい、
と前期高齢者たち。
アラカンのわたしは遠巻きに。
桜は五分咲き。
ベンチテーブル代わりはこちらにも。
男性サラリーマン五人。
マンだから男性か。
馬から落馬して骨折った。
山を下りれば横浜能楽堂。
「ただいま二階席から舞台が見られます」(無料)
ん!
見るか?
見ないか?
見ない。
そんなには時間がない。
いや公演を見るわけでなし舞台だけだから。
見るか?
見ないか?
見ない。
頭のてっぺんが薄くなりかけた女性が
背をのけぞらせ、
桜を撮っています。

・一億総活躍社会四月馬鹿  野衾