かほりの酒

 

・白れんやいよいよ空の青さかな

いま会社では五種類のお香を焚いています。
朝いちばんは白檀、
つぎは伽羅、
昼食後は松栄堂の芳輪堀川を、
三時過ぎに沈香で、
五時ごろ三千院特製のを、
ほかに台湾製のもありますが、
焚くとちょっと煙いきゃら
窓を開けて
つよく邪気を払いたい、
みたいなとき使用。
いずれ腐敗した世界に産み落とされたのだから、
せめて好いかほりを嗅いで暮らしたい、仕事したい、眠りたい、
あそびたい。
かほりの酒のようなものでしょうか。

・朧なる保土ヶ谷出でて戸塚まで  野衾