円地源氏

 

・龍宮城夢と俳句で亀は鳴く

今度は円地文子訳源氏物語。
四六判上製函入り、
装画・題字は日本画家の高山辰雄。
1972年に刊行開始、
翌年には全十巻が出揃っています。
もちろん活版印刷。
いまは文庫本でも出ているようですが、
文字の美しさは比べようもありません。
比べてないけど。
文章は、
瀬戸内さんのがシャキシャキッ、キリキリッと与謝野的だったのに比し、
円地さんのはどちらかというと谷崎的かな。
潤一郎+晶子2で割る文子かな、
かな。
アメリカに行ったかなちゃん、
向こうのひとと結婚し赤ちゃんが生まれ里帰り、
久しぶりに先日声を聞きました。
かなちゃんというぐらいですから純和風。
だってかなちゃんなんだもの。
ジャパン・ビューティーで外国人は黙ってないでしょう。
それはともかく。
相変わらずの光源氏よのう。

・戦いに臨む我れ乗せ亀鳴けり  野衾