・凩來かぜかんむりも吹き飛べり
たき火だたき火だ落葉たき、
と
声をからして歌ったのははるか昔。
街なかのこともあってか、
このごろとんと焚き火を見ません。
が、
落ち葉はたんとありまして。
立ち止まって見とれることはしょっちゅう、
たまに拾ってつくづく眺め、
「この色、ぜったい出ないなぁ!」
と、
ひとりごつ。
印刷で出せないという意味です。
落葉を粉末にしインクをつくれないものかしら?
一本の木から落ちてきたのに、
こんもり積もるほどなのに、
同じ葉っぱが一枚もないというのは、
やっぱり驚きです。
赤と黄色の鮮やかさといったら。
紅葉が本当に美しいのは一日だけ
と、
幹郎さんおっしゃってたなぁ。
・階に落葉絨毯つづきをり 野衾