恋人たち

 

・冬の館恋人たちの夢がたり

「神奈川新聞」服部宏さんのコラムにおいて
高評価だったこともあり、
連休の最終日、
家人と黄金町のジャック&ベティへ。
服部さんのおかげもあってか、
上映前、
映画を観に来た客の列が整理番号100を超え、
外まで延びておりました。
数年前に比べると、
このごろは本当によく客が入っています。
営業努力の賜物でしょう。
橋口亮輔監督作品『恋人たち』
高評価どおり、
2時間20分、
飽きず眠らず最後まで
楽しく観ることができました。
通り魔殺人によって妻を亡くした主人公と、
彼を取り巻く人間たち
それぞれの物語
といっていいと思いますが、
切り口がシャープなのと、
登場人物たちの表情、しぐさ、せりふがリアルで、
いるいるこういうひと、
と現実感満載。
中年女性が丘の上にしゃがんで
タバコを燻らしながらの放尿シーンは
圧巻でした。
いくつかの、
いまどきの恋の物語があって、
だから「恋人たち」
なのでしょうけれど、
主人公が立ち直っていく過程を
もっと観たい気もしました。
が、
それはまた別の物語なのでしょう。
若い映画だとも思いました。

・手にほとり色を真似たき落葉かな  野衾