雀の宿

 

・目が覚めて扇風機の回りたる

保土ヶ谷宿は東海道の宿だったわけですが、
宿は宿でも、
平成の今、
保土ヶ谷には新たな宿が出現しました。
それが雀のお宿。
わたしが勝手に命名しました。
JR保土ヶ谷駅で電車を降り、
東口、
すなわち国道一号線側に出ると、
タクシー乗り場があります。
そこに大きな木が三本立っていて、
昼は見たことありませんが、
夕刻、
ぎゃーというほどの声が
道を越えこちらにまで聞こえてきます。
ちゅんちゅんと鳴く雀も、
何十羽、
ひょっとしたら百羽を超す雀が集まるとなると、
一羽一羽はちゅんちゅんでも、
ちゅんちゅんちゅんちゅんの大合唱となり、
ぎゃ~~~~!!!
凄まじいものがあります。
雀で思い出しましたが、
このごろの雀は小ぶり。
子どもの雀かよと思いきや、
どうやらそうでもないらしく、
れっきとした成長した雀で。
子どものころ
友じいによく食べさせてもらった雀は、
もっと大きかった気がするのですが。
雀を焼いて食するとき、
わたしたちには頭や手羽で、
美味しい胸肉は
孫のお前や覚にくれてやるのを見、
ああ、やっぱり孫にはかなわないと思ったと、
これは叔母さんの発言。

・焼酎や青透明の味すなり  野衾