・耳にショパン五月の花が咲いている
源氏物語とか失われた時を求めてとか、
とにかく長いものを時間かけ、
どっぷりと
その世界に浸って読むのが好きでしたし、
今も、
嫌いではないのですが、
だんだんと
長いものを読むのがつらくなってきました。
そこへいくと、
詩はなんといっても短い。
長詩たって、
高が知れています。
短いのに味が濃い。
さらっと薄味で印象深いのもあり。
それと、
短くても、
詩には発見があって、
それがあったから
詩ができたのかもしれませんが、
読むほうも、
それにふれてなんだか楽しくなります。
耳が貝殻に似ていたり、
蟻が運ぶ蝶の羽がヨットに似ていたり
することを見つけたことが
詩作を駆動させたのでしょう。
*
今月三日に亡くなられた詩人の長田弘さん
を追悼する拙文が神奈川新聞に掲載されました。
コチラです。
・日を継いで緑かわ脱ぐ光かな 野衾