詩は短い

 

・耳にショパン五月の花が咲いている

源氏物語とか失われた時を求めてとか、
とにかく長いものを時間かけ、
どっぷりと
その世界に浸って読むのが好きでしたし、
今も、
嫌いではないのですが、
だんだんと
長いものを読むのがつらくなってきました。
そこへいくと、
詩はなんといっても短い。
長詩たって、
高が知れています。
短いのに味が濃い。
さらっと薄味で印象深いのもあり。
それと、
短くても、
詩には発見があって、
それがあったから
詩ができたのかもしれませんが、
読むほうも、
それにふれてなんだか楽しくなります。
耳が貝殻に似ていたり、
蟻が運ぶ蝶の羽がヨットに似ていたり
することを見つけたことが
詩作を駆動させたのでしょう。

今月三日に亡くなられた詩人の長田弘さん
を追悼する拙文が神奈川新聞に掲載されました。
コチラです。

・日を継いで緑かわ脱ぐ光かな  野衾