得した気分

 

・欲いへばきりもなしとや年の暮れ

年の瀬となり、
忙しい日々がつづいておりますが、
皆さまいかがお過ごしでしょうか。
年末年始はふるさと秋田に帰るのが恒例で、
齢のいった両親と食卓を囲む時間もありがたく、
アマノ(地元の方はご存知)で買った刺身なんかを摘まみ、
言葉少なに父と酒を酌み交わしたり。
箱根駅伝をテレビで見るのは
相変わらずの楽しみですが、
このごろは、
近くの温泉の湯に浸かるのがいっそうの喜びで、
首まで浸かりながら
湯気で曇ったガラス越しに
しんしんと降る雪を眺めるのは
まさに極楽。
つらつらそんなことを思い浮かべつつ、
行きつけの床屋に向かいました。
ドアを開けるや、
だーれもいません。
お!
ほんとか?!
横から高らかな「どうぞ」の声。
いつも混んでる床屋に待ち人おらず。
ラッキー!
わたしはいつもカットだけなので、
椅子に座ってからは
十五分とかからぬぐらいなのに、
待たずにやってもらえることはめったになく。
いや、得した気分。
弊社十五周年行事も無事終了。
来年もいいことがあるかと。

・数え日の烏の声に聞き入れり  野衾