・鎌倉や枯れ松二本秋の風

霧の立ち込める道を歩いている
どこへ向かうのか
集中を欠くと
忘れてしまいそうなのだ
悲しさは何処よりかやつてきて
汚れてなどいない
けれど
それはそうなのだが…
手つかずの
楽しさ のあとの
呆けのとき
豊穣 に揺蕩う

宇宙にはまだだれもおらず
さて なにを
しようというのか なにを
さがそうとするのか
プチプチと鳴るのは 何?

観音崎公園の詩碑に刻まれた西脇順三郎の詩が気になるから
いつか行つてみたいと思つていたのだが
けふ吐く息と吸う息をじつと聞いているうちに
行つてみたくなつた

ここよりつづく
有為転変の道 浅き夢の名残り
ブルー ブルー
ブルーム ブルマー ブルーミー
さつきから木々の葉が白く揺れている

・天高しグラウンドより女子の声  野衾