体リズム

 

・形変へ行く雲の声届かざり

山で生れ育ったせいか、
基本的にのんびりしています。
たったか動こうとすると、
いろんなものを忘れます。
傘だったり定期入れだったり財布だったり
本だったり。
アマゾンに注文し、
小さな紙袋に入れて持ち帰るはずの五、六冊の本を
電車内に忘れたことがありました。
あのときは、
少し靴擦れを起こしており、
意識がそちらへ赴いていたのでしょう。
なので、
ゆっくりゆっくり、
さらにゆっくりと意識を這わし、
この頃は行動するようにしています。
と、
行動派の専務イシバシから、
「切符買うのにどうしていつもそんなに時間かかるんですか!」
など警告を発しられもします。
が、
Suicaを持つようになり、
切符については
注意を受けずに済むようになりました。
古典を、
それも相当古い古典を読んで落ち着くのは、
中身の面白さもさることながら、
文に息づいている
時間とリズムが今よりも
ゆっくりゆったりで、
心地よいのかもしれません。
けふもゆつくりまいらうと思ひます。

写真は、ひかりちゃん提供。

・半ズボンおーい雲よと叫びけり  野衾