再会

 

・無我唱ふ寺に基督奥邃忌

昨日は新井奥邃先生記念会。
『奥邃論集成』を担当してくれているSさんと
二人で参加。
豪雨にたたられ、
急遽予定を変更し墓参は後回し。
会場の北沢タウンホールへ。
遠くは仙台、新潟からの参加者もあり、
いつもながらの清新の気に触れる。
墓参と昼食をはさみ、
お二方の講演を聴き午後四時半に散会。
会場を出、
Sさんとマジックスパイス通称マジスパへ。
久しぶりのスープカレーのチキンを堪能。
店を出るや雨はすっかり上がっている。
小田急線で帰るSさんと駅で別れ、
わたしは井の頭線で渋谷へ。
程なく渋谷駅到着。
渋谷か。
用事があればともかく渋谷へはめったに行かないと、
新明解国語辞典「ともかく」の項目の例文にでている渋谷に
ひさびさに来、ふと思い出した。
昨年十二月いっぱいでキーコーヒー横浜駅地下店を辞し、
東急渋谷地下店へ移動になったDさんのことを。
疲れてはいたけれど、
用事があればともかくめったに来ない渋谷なれば、
思い出していながら、
黙って帰るわけにはゆかぬ。
地下へ降り、
キーコーヒーのお店を探す。
デパ地下特有の匂いにげんなり。
キーコーヒーキーコーヒーキーコーヒー…と。
お、案内図。
キーコーヒーキーコーヒーキーコーヒー…と。
あった!
つつ、つ~いと歩いたよ。
へへ、キーコーヒーと書いてあるじゃん。
あってよかった。
DさんDさんDさんDちゃん。
ん!? ん!?
おねえさん、ちゃうなあ。顔ちゃう。
Dさん休憩か? シフトで今日はお休みか?
はたまた…?
あのおねえさんにDさんいるかと尋ねるか?
変なオヤジに思われないか?
思われるだろうなあ。
ま、しょうがない。
帰るとするか。
一刻も早く外へ出ようと、
目に付いた出口からJRの改札へ向かう通路へ。
やれやれ。
えーと、JRJRと。あったあった。よし。
「みうらさん!」
「……」
「やっぱり」
「お。Dさん! いま、店に行ってきたところだよ。辞めちゃったのかと思った」
「辞めてない。嬉しい! ほんとに来てくれたの。嬉しい!」
「よく俺だと分かったね」
「休憩から戻ったら、横顔がなんだか見覚えがあると思って、
おねえさんに知ってる人かもしれないからと断って追いかけてきたんだ」
「そうかそうか。よく声かけてくれたね」
「嬉しい! 嬉しい!」
「つけまも元気だね」
「そうだよ。これないと人前に出られない」
「あははは…。そう言ってたね」
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「じゃ、またね。元気でね」
「三浦さんも」
「バイバイ」
「バイバイ」

・雨上がる半年前のつけまの娘  野衾