眼が覚めたので

 

・透き通る完熟柿の甘さかな

ただいま二時を少し回ったところ。
これからそろそろ床につく人もいるでしょう。
さっき眼が覚め
トイレで用を足したら、
割と頭が冴えていたので、
そのまま一旦起きだしてはみたものの、
一旦の旦の字は、朝の意。
どこかの細胞が
まだ眠っているらしく、
ということは、
どこかの細胞だけが
サッと開いて急速に回転を始めたようで、
なんだかやっぱりどこか変。
我が身であって我が身にあらず。
ぼうっとしたまま
自動機械のごとくキーボードを叩いているが。
さて今日も来客の予定。
あったかなかったか。
あった、たしか。
コーヒーを淹れて、
それから奥邃(おうすい)は
「難録」
録するに困難な文字たち。
無我と謙の勉強に果ては無い。

・干し柿の餅のやうなる白さかな  野衾