登利平のお弁当

 

・秋なのに狂つた空の暑さかな

佐々木幹郎展を見に前橋まで行った折、
展示をたのしんだ後、
幹郎さん館長さん学芸員さんに別れを告げ、
土砂降りの雨の中をタクシーで走ること一〇分、
前橋駅に到着。
電車の時刻まで少し間がありましたから、
売店に入ってうろうろ。
と、
「上州御用鳥めし竹弁当」
「上州御用鳥めし松弁当」と書いた箱が重なっていました。
うったえてくるうったえてくる!!
ああ、
これはきっと美味いに違いない!
天のお告げがありました。
というわけで、
二つだけあった「上州御用鳥めし松弁当」を
二つ購入。
一個七八〇円。
待合室で家人と実食。
ひとくち口中へ。
うんっめ~~~~~っ!!
もう息もつかず、
途中お茶で旨みを薄めることなく完食。
ふう、んめがった。
舌に味を記憶させた後、
お茶を一気にごくごくと。
あんまり美味いときは、
なぜかソウル言語の秋田弁に戻ります。
ソウルといえば、
この登利平の鳥めし弁当、
前橋はもとより、
群馬県民のソウルフードであることが、
ネット調べで判明。
関東に出てきて美味いなあと思った鶏肉は、
まずなんといっても横浜馬車道にある
勝烈庵のくわ焼きですが、
登利平の鶏肉は、
わたしの舌の好みからいって、
勝烈庵のくわ焼きといい勝負。
どっこいどっこい。
優劣つけがたい。
優劣つける必要もなし。
いやぁ、
それにしても、んめがった。

・モアイ像鼻がおいらに似ているね  野衾