『東京都北区赤羽』

 

・七月を乗り切るための御まじない

十文字女子大学の講座の十二回目。
きのうのゲストは、
『東京都北区赤羽』という
変った名前の漫画を大ヒットさせた
漫画家の清野とおるさんでした。
事前に
既刊の①~⑧を再読しましたが、
漫画に登場する
「変った」人たちのエピソードを読んでいるうちに、
「変った」人たちが変っているのは、
寂しさや孤独や人懐っこさがもとになっている
ことに改めて気づかされました。
「変った」人たちを
清野さんがとことん追いかけ
取材し、
漫画にしてくれたおかげで、
登場するどの人も
たしかに「変った」人かもしれないけれど、
みんな変っていていとしい
愛すべき人間と思えてきます。
それをそう感じさせる
清野さんの作家魂がすばらしい!
トークのなかで清野さんは、
刺激を求めて外国を訪れる人が多いけれど、
外国へ行かなくても
身近に刺激的な街や人がいっぱい
という話をされ、
学生さんたちも静かに耳を傾けていました。
『東京都北区赤羽』は、
第一級の文学であると思います。
東京都北区赤羽に
自由の女神の像があることの謎に迫った
第一話がまずもってすばらしく、
赤羽の正しい物語の幕開けを飾っています。

下の写真は赤羽でなく
成田山横浜別院へ向かうところの小路。

・あと三回女子大までの道遠し  野衾