体癖

 

・ただ一歩タイムマシンか木下闇

昨年暮れにやったぎっくり腰のときも感じましたが、
ちょっとした癖が長年の間には
しこりとなってしまうことがどうもあるようです。
椅子に座って脚を組むのに、
意識しないでするときは
右の脚に左の脚をのせます。
何十年もそうしてきたのでしょう。
きたのでしょうとは他人事みたいですが、
意識して
左の脚に右の脚をのせると、
なんだかぎごちなく感じます。
カバンを持つときも、
意識しなければ、
つい左手に持っています。
してみると、
わたしの体は
ちょうど二十六夜月のように湾曲し、
骨盤との関係もしたがって
左右バランスを欠いているに違いありません。
体のことだけではないかもしれない。
人生の大きな転機に、
また日ごとのさまざまな選択のレベルにおいて、
他人は知らず
各人個性的に判断し行動を決するのも、
もとはといえば、
積もり積もった性格のちょっとした歪み、
癖がそうさせた
ということもありそうです。

・大欠伸して夏の朝取り込みぬ  野衾