やっぱり

 

・一日を雨に降られて黴ごころ

JR市川駅改札、17時30分に待ち合わせ。
わたしは初めてお目にかかる先生です。
途中、
東京駅東口の丸善に立ち寄り本を三冊購入、
それから総武線の電車に乗り換え
千葉方面へ。
午後五時前だというのに、
すでに車中ずいぶん混雑しています。
17時20分、
約束の時刻より10分早く着きました。
スイカを改札機のパネルにタッチし、
広場にでると、
正面で、
あれは電池で光るのか、
ちかちかちかと光るバッチを売っていました。
別の駅前で売っているのを見たことがあります。
はは~ん。
やっぱりね。
世のおばさんというのは、
どういうわけかこの光るバッチが好きなんだよな。
ちょっと面白いから写真に撮っておこう。
パチリ!
それにしてもよく光るなぁ。
おもしれーなぁ。
ちょっと近づいて見てみるか。
ん!?
おや?
なんだか後姿に見覚えのある人がいるぞ。
もしかして。
横顔をそっと覗いてみれば。
「あ」
「あ」
「ははははは。やっぱり」
「どれがいいと思う?」
「どれがいいと思うって、九十九里出身なんだから、
そのヒトデ型のにしなさいよ」
「やっぱり。わたしもこれがいいと思ったのよ」
専務イシバシ、
青い光るヒトデ型のバッチを一個購入。二百円也。

・六月の青紫陽花に吸われけり  野衾