墓穴

 

・山路来て宝石よりも花石榴

先日ここに記した専務イシバシネタが
好評を博しましたので、
さらに一つご披露させていただきます。
イシバシ、きのうは、
ある大学へ営業に出かけました。
その大学でわたしもよく知っているある先生と、
小一時間親しく話ができたそうです。
そういうときこそ、危うい。
先生が
ご自身の健康のことを話題にするや、
イシバシ何を思ったか、
「あら先生、お顔の色艶もいいし、
手の指先もすっとして若々しく、
お声にも張りがあって、
とても六十代には見えません!」
先生「え?」
イシバシ「は!?」
先生「六十代?」
イシバシ「ん!?」
先生「わたし、まだ六十になってませんけど…」
イシバシ「あ。これはどうも。失礼いたしました。ははははは」
先生「あはははは」
温厚で大らかな先生ですから
よかったようなものの、
危ない場面でした。
いまこれを書いていて思い出しましたが、
イシバシ、
かつて思想史の著名な研究者に会ったとき、
明恵上人のことを研究していると
先生がおっしゃったので、
イシバシまじめに「お会いしたのですか?」
まじめな先生笑わずに
「いえ。鎌倉時代の人ですから」
イシバシ「鎌倉時代…。ははははは」
先生「………」
ことほど左様に、
九十九里原人イシバシネタは尽きません。

・空梅雨を拍子抜けしてコアラかな  野衾