個性

 

・物思ふ残り少なし五月かな

代休とあわせこの週末に
土佐を旅してきた専務イシバシが、
会社へのお土産に小夏を買ってきてくれました。
昨日の三時に新入社員のKさんと
弊社シンボルマークの木のテーブルの上に
まな板を置き、
皮を剥き
適当な大きさに切って
社員に供しておりました。
わたしも小皿に置かれた小夏を食し、
フレッシュな甘さと酸っぱさに
顔がほころび萎みました。
みんなに供して後、
われも食わんとイシバシ一切れ口中にするや、
だらだらだらと汁がこぼれ、
慌てて身を乗り出し、
顔をまな板の上まで持っていった。
セーフ!
かろうじて
木のテーブルを濡らすことはなかった。
ほっ!
やれやれ。
イシバシのその動作を見ていた者は、
呆気にとられ皆大笑い。
笑いの嵐が収まった後、
イシバシ今度は木のテーブルに向かい
椅子に腰掛け
静かに小夏を食しながら、
「わたしときどき思うのよ。
三浦さんと組んでよかったのかと…」
一同、???
「三浦さんは個性を重んじるから、
わたしはいつまで経ってもわたしのまんま、
矯正されない」
皆はまた大笑い。
うれしいような悲しいようなの
九十九里原人イシバシ女史でした。

・飛鳥山とろろあふひのなめらかし  野衾