プロの仕事

 

・小糠雨ランドマークの埋もれり

弟が部長を務める中学女子のバスケットボール部が、
秋田県の大会で優勝しました。
その中学では創立以来初めての快挙だそうです。
ゴールデンウィークに帰省した折、
東北地区(一校は北海道から)の中学が集まる
練習試合を二日間見に行きましたが、
二日通っているうちに、
勝負のゆくえもさることながら、
試合前の休憩時間の過ごし方、
あいさつの仕方、
練習方法、
部員同士の交流、
監督や部長の指導のちがいなど、
だんだんと
各チームの特徴が見えてくるようで、
テレビでゲームを見るのとは
ちがった体験ができました。
短い時間でしたが、
弟に、見た感想を話したり、
弟がどんなことを考えて指導しているかを
直に聞いたりしましたが、
なるほどと
合点がいったことがありました。
それは、
中学女子バスケットボールの面白さということでした。
女子よりも男子、
中学よりも高校、
高校よりも大学、
大学よりも社会人、
社会人よりもプロ、そしてNBA。
スピードや技術では
たとえばNBAに敵わないかもしれない。
敵うはずもありません。
でも、
スポーツというのはそれだけではないはずです。
NBAを頂点とするバスケットボール
とちがう面白さを、
わたしの知らない面白さを、
弟はたしかにつかんでいると感じました。
弟が前にいた学校で
子どもたちを指導した際のノートの存在を知り、
その感がさらに強くなりました。
前にいた学校では、
監督として子どもたちを県の優勝に導いています。
秋田の父から今回の優勝の知らせを聞き、
弟に「おめでとう」のメールを送ったところ、
返信がありました。
「子どもたちの頑張りでまたうれしい経験をさせてもらいました」

・源氏終へ宇治の辺りも緑雨かな  野衾