『釈譜詳節』全3巻完結!

 

・をちこちのいのち芽吹かす春の風

十五世紀、朝鮮ではハングルが作られ、
それにより釈迦の伝記『釈譜詳節(しゃくふしょうせつ)』
が国家事業として編纂されました。
朝鮮のいわば古典中の古典といっていいでしょう。
たとえば日本の源氏物語と同様に、
自国の人もなかなか読めない古典を、
外国人である河瀬幸夫先生が日本語に翻訳しました。
たとえばアーサー・ウェイリーの
『The Tale of Genji』にも比すべき偉業であると信じます。
古いハングルは読めなくても、
日本語なら読めるという学者が
韓国には多くいるそうです。
河瀬先生の仕事に対し、
韓国の碩学も「偉業」と讃え、
推薦文まで寄せてくださいました。
韓国、北朝鮮、日本は、
政治や外交の世界において、
けしてうまくいっているとは言いがたい現状ですが、
そうであればこそ、
今回の先生の仕事はますます輝いて見え、
文化が一朝一夕にはならず、伝わらず、
時と人の共同作業であるということがよく分かります。
腰をすえた対話の必要を感じます。
神奈川新聞の柏尾安希子記者が、
この本の意義につき
「15世紀半島仏教の集大成「アジアの歴史が凝縮」」
と題し熱く伝えてくださいました。
コチラです。

・春服のアナウンサー見て今日も寝る  野衾