電池切れ

 

・秋の日のあと七曜の命なり

ケータイの電池が切れるように、
朝起きてから夜寝るまでには、
エネルギーは確実に目減りします。
朝眼が覚めたときは、
充電器から離れたばかりのようにシャキーン!
出社し午前中の仕事を元気にこなします。
昼はさて何にしようかな。
何を食べるかを考えるのがけっこう楽しみ。
食事を終え、
社に戻り午後の仕事。
まだ大丈夫!?
午後4時。
電池表示の横棒が一本白くなります。
午後五時。
さらに一本。
もはやいつ切れてもおかしくない状態。
午後六時。
完全に切れます。
自分が一反木綿になった気分。
ふわふわぺらぺらと紅葉坂を泳いで帰宅します。
うっすらと笑いまで浮かべて。
思うに、
朝早く起きるから、
エネルギーの減り方がこのようになるのでしょう。
でも、それでいいのだと思っています。
♪朝はどこから 来るかしら
♪あの空越えて 雲越えて
♪光の国から 来るかしら
♪……
そういう歌がありますが、
子どものころに歌った記憶があります。
昭和二十一年につくられた歌だったんですね。
知りませんでした。

・一日の電池切れたり秋の風  野衾