捨てたもんじゃない!

 

・漸くに秋の尻尾を捕獲せり

『マーク・トウェイン自伝』を
アマゾンのマーケットプレイスで購入しました。
広島からきのう本が届いたのですが、
封を解き、
驚きました。
本代+送料=九五〇円
がそっくり入っていたからです。
どうしたのだろうと思い、
荷物のなかをよく見ると、
手紙が入っていました。
曰く、
「このたびは、『マーク・トウェイン自伝』
お買い上げありがとうございました。
ご注文を受けて、
すぐに発送する予定でしたが、
本を今一度見てみました所、
表にシミ等がありました。
本のコメントに「中も外もきれいです」
と誤った記載をしてしまい、申し訳ありませんでした。」
送ってもらった本は、
新刊書ではありませんから、
それなりに日焼けし、
シミもないではありません。
しかし、
古書としてはいたって普通です。
ちょうどその手紙を読んだとき、
昼時だったため、
社内にはわたしのほかに
T君しかいませんでしたから、
T君を呼び、
手紙を見せました。
文面を目で追いかけていたT君の表情が変りました。
「すごいですねー」
「誠実さに勝るものはないね」
T君は午後、
大事な打ち合わせのために出かけていきました。
夕刻、
わたしが会社をでて、
ほんの少しだけ涼しくなった紅葉坂を下っていると、
反対側からT君が上ってきました。
にこにこしています。
打ち合わせは、
どうやらうまくいったようです。
「いい話し合いになったみたいだね」
「はい。ありがとうございます」
きょう、
手紙を添えお金を送り返そうと思います。

・鰯雲遥か地表の子らの声  野衾

 

●ツブヤ大学「BooK学科ヨコハマ講座」

春風社事務所を会場にして、
毎月行っているトークイベントのお知らせです。
今月は、
「長田弘の読書会」と題し、
詩人の長田弘さんをゲストにお招きします。
日本を代表する詩人のお話をすぐ近くで拝聴し、
じかに対話できる絶好の機会です。
本を読むこと、詩を書くこと、生きること、
について
時間のゆるす限りうかがいたいと思います。
当日は、
長田さんのたくさんある自著のなかから、
以下の本をとりあげ、
楽しい会にしたいと思います。
ふるってご参加ください。
お早目のご予約をお願いします。

『ねこに未来はない』(角川文庫)

『記憶のつくり方』(朝日文庫)

『定本 私の二十世紀書店』(みすず書房)

●日時 9月15日(土)午後3時~
●場所 春風社
●参加費 1000円

詳しくは、こちらをご覧ください。