つるべ落とし

 

・辣韮(らっきょう)は甘悔恨の味すなり

「秋の日は釣瓶落とし」
ということわざがあります。
秋田の実家に井戸はありましたが、
釣瓶(つるべ)を落として
水をくみ上げるふうにはなっていませんでした。
水をたっぷり湛えていて、
しゃがんですぐに汲めました。
なので、
言葉は知っていても、
テレビの時代劇なんかで見るだけですが、
秋の日の暮れやすさを
井戸に落ちていく釣瓶にたとえるなんて、
古人の感覚に感動します。
だんだん日が短くなっていきます。

・ざくざくと辣韮齧る生きてをり  野衾