古語辞典

 

 本の中同じ感情見つけたり

『源氏物語』を勉強でなくどれだけ読めるかと思って、
朝読んでいますが、
類推で読み飛ばすには危ない箇所がいくつも現れ、
会社に置いていた古語辞典を家に持って帰りました。
高校に入ってすぐ買ったものです。
ページをめくると、
「あはれ」の説明文に線を引いたりしています。
佐伯梅友、馬淵和夫共編。発行元は講談社。
ぱらぱらとページを行きつ戻りつし、
なにげなく「序」を読み、
ぶっ飛びました。
「アメリカを旅する者は、まずその大自然の壮大さに驚かされる。」
ふむ。何かあるな。
ついつい最後まで読んでしまいました。
なるほど、
そういう気持ちで、志で、
この辞書を編んだのだったか。
辞書は読むというより使うものですから、
「序」なんて読まずに今まで来てしまいました。
新しい辞書を買わずに、むしろよかった。
この辞書を傍に置いて、
源氏を読了したいと思います。

 炎天を顔を顰めて突き抜けり