Archives : 6月, 2011

 

 エアコンに触れず我慢の溽暑かな

気温三十度を超えたと思われましたから、
久しぶりに鰻を食べにいそいそと、
野毛坂を下りていきました。
清泉。
せいせん、ではありません。
きよいずみ。
鰻はここと決めています。
たしか創業七十年ぐらいになる老舗です。
藤原紀香も来たという。
藤原紀香がお店に持ってきたお土産、
が入っていた紙袋を、
女将さんからかつていただいたことがありました。
この紐を紀香が握って来たのか…。
いや、たぶんマネージャーかスタッフが。
でも、渡すときはおそらく紀香本人が、なんて。
そのころは、紀香のファンでしたから。
そんなことを思い出しつつ、まず肝吸いをいただきます。
生臭さは微塵もありません。
喉を潤し、さて、鰻。
山椒をふんだんにかけ、
山椒で鰻が見えなくなるぐらいにして食べるのが好きです。
体内の黴が払われていくような気がします。

 テレビ消しすることも無し熱帯夜

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神奈川大学

 

 風の道我も顔出す端居かな

打ち合わせに神奈川大学横浜キャンパスへ行ってきました。
何度行っても迷います。
方向音痴の人間にとっては、つらいです。
だって27号館まであるんですから。
目的の建物は9号館。
学習の成果で、
ここまでは人に尋ねなくても、
なんとかたどり着けるようになりました。
問題はここから。
記憶を辿って進むと、
先生が関係する研究所の部屋の看板を見つけ、
とりあえずそこのドアを開け、
「春風社の三浦と申します。
○○先生のお部屋はどちらでしょうか?」
髪の長い美しい女性が、
きょとんとした目でわたしを眺め、
それからおもむろに、
「この部屋のちょうど上の位置になりますが…」
髪の長い美しい女性、
デジャヴュ(既視感)を味わったのではないでしょうか。
だって、前回その部屋を訪ね同じように質問したら、
その女性がこころよく対応してくださり、
そのときは○○先生の部屋の前まで案内してくれたのですから。
女性にしてみれば、
同一人物から全く同じ質問をされたことになります。
それもそんなに日を置かずに。
でも、そのおかげで、
今度こそちゃんと記憶にとどめましたから、
あの女性を煩わせることはありません。

 荒梅雨や宙ぶらりんの室外機

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佐々木先生来社

 

 荒梅雨の終りの日のみ近づけり

戦前 感化・教護実践史』『増補 「いい子」の非行
を弊社から上梓している佐々木光郎先生が来社されました。
春風社立ち上げの頃、
東京駅八重洲口にあるホテルの喫茶室で
打ち合わせをしたことが懐かしく思い出されます。
明日も知れない時期に、
大事な業績を本にすることを任せてくださり、
本当にありがたかったです。
『「いい子」の非行』は増補とあるとおり、
元の本3000部が売り切れ、後に新版を作りました。
創業から十二年が過ぎ、
少しは名前を認知してもらえるようになりましたが、
名前も知らない、
どこの馬の骨か分からない出版社の本が、
3000部も売れ、売り切れたことは異例でした。
昨日の打ち合わせで、
来春までに『戦時下少年教護実践史』と『野の学校』を
弊社から出版することになりました。
先生のご研究の集大成になります。

 アーアーアー寝ぼけ烏の夏の朝

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ミズタタキ

 

 正座して男四人もミズタタキ

父が山菜のミズを送ってくれました。
若いミズだと水分が多く、ミズタタキには適しません。
根に近い部分が紅くなったこの時期のミズが最高です。
母がきれいに水洗いしてくれ、
余分な上半分(それはそれで使えるのですが、
前回、じゅうぶん堪能しましたから)を切ってくれていたので、
すぐに叩き作業に入れました。
まず、
片手で握れるぐらいの量のミズをレジ袋などに入れ、
まな板の上に置き、擂り粉木で叩きます。
へなへなになるまで叩きます。
ここで充分叩くと、
後の工程が楽になります。
へなへなになったミズを袋から出し、
今度は包丁の刃でなく峰(峰打ちの峰)で叩きます。
粘りが出てきて、いい感じになります。
最後に、包丁の刃の部分でこまかく丁寧に叩きます。
擂り鉢でつぶしておいた山椒の実と味噌を擂り鉢の中で混ぜ合わせ、
そこに叩いたミズを投入します。
ほんの少しの塩と砂糖を入れます。
あとは擂り粉木でよく混ぜ合わせるだけ。
ミズタタキの完成です。
炊き立ての白いご飯の上に乗せていただきます。
うんっめー!!

 ミズタタキふるさと香る山椒かな

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集中を欠く

 

 かさこそと風がささやく夏の朝

急に暑くなりました。
きのうは気功教室でしたが、
建物が県のものであるためか、
冷暖房を入れる期間が決まっており、
それ以外はいかに暑くても寒くても、
絶対に入れてくれません。
なので、
きのうみたいな日は、
まるでサウナ風呂に入っているごとくに、
みなさん汗だくになって体を揺らしています。
そうなると、
このクソ暑い中、よくやっているなと、
我が身のことは棚に上げ、
きょろきょろ人のことばかりが気になります。
また突如、
耳の裏が痒いなあとか、
明日の待ち合わせの時間は、とか、
この頃うなぎ食ってねーな、とか、
あ。親父に電話するの忘れてた等々、
もはや集中もへったくれもありません。
なんとかならないものでしょうか。
ならないでしょうね。
ひたすら修業と観念するのみです。

写真は、なるちゃん提供。
整然と並ぶ葉たばこたち。

 涼しさやページ繰る音バルザック

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三浦衛(みうら・まもる) 春風社代表にして自慢大王&悪ノリ大王。体調のいいときは自らを天才と称し、不調の折はちりあくたにも劣るヤツとしょんぼり。

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三浦衛の本


『カメレオン』
 三人ときどき声にならぬ声を洩らし/とろけ とろけ 唾までとばし/クヂるとナメるとネヂるとチョす…(「鳶」) 自在に色を変え、不意に突き刺さる、軽妙なことばの戯れ。秋田方言満載の詩集。本文は金属活字による活版印刷。


『マハーヴァギナまたは巫山の夢』
 三平佐世夫は、千一夜の夢うつつで女と戯れ、印度に旅し、睾丸を抜かれ、鰐を飼い、横浜を彷徨う。言語の崖っぷちを綱渡りする、めくるめく冒険。本文活版印刷に美麗造本を施した平成の大奇書。


『父のふるさと』
 父の目に映じた故郷の風土、ひと、くらし、農事を、愛惜をこめ描きだす。本文は金属活字による活版印刷。「身と蓋函」に納める。


『出版は風まかせ』
 横浜の出版社「春風社」社長が本づくりと会社経営にまつわるエピソードを豊富におりまぜ、創業から10年を振り返る。