Archives : 4月, 2011

N君

 

 首じっとり狂った空の暑さかな

春風社で仕事をし、
だんだんとデザインのほうに興味を持ち、
その方面の勉強をするために会社を辞めたN君が、
勤めていた会社を今年二月に辞し、
独立しました。
そのN君が昨日、あいさつに来てくれました。
ひと目見て、
たくましくなったなあと思いました。
なによりも、
古巣を忘れず、戻ってきてくれたことが嬉しく、
これからまたいっしょに仕事ができそうです。
N君が春風社で働くようになったそもそものきっかけは、
『新井奥邃著作集』でした。
新井奥邃に興味を持ったN君は、
卒論のテーマに奥邃を取り上げ、
それが中沢新一先生との縁を結んでくれました。
無理して会わずとも、
縁のある人には会うのだと感じた時間でした。

 半減期クジラ悲しも春の海

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先生とドア

 

 花びらの階段の隅に寄りてあり

先生とドアの関係について書くわけではありませんで、
本のタイトルの頭をつなぐとこうなります。
先生、いのちのことを教えて』と『ドアの映画史』。
なので、先生とドア。
いま、これが売れています。
『先生~』のほうは、
おそらく著者が、
講演の中で本に触れてくださった影響かと思われます。
銃殺刑の場面に立たされ、
九死に一生を得た引地先生だからこそ、
いのちについて、
圧倒的に深く迫力あるお話ができるのかもしれません。
『ドア~』のほうの売れ行き好調の理由が、
いまいち分かりません。
いい内容の本であることは間違いありませんが、
それで売れるほど甘くない。
タイトルが好かったのか、
装丁が好かったのか、
価格がお手ごろだったのか、
それらのコングロマリットなのか…。
先生とドア、
いずれも安くて美味しい、
もとい、安くて面白い本です。

写真は、まるちゃん提供。

 朧にて空にぽっかり祖母の顔

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過客

 

 蕎麦屋にてふるさとの味バッキャかな

日曜日、港の見える丘公園にあるゲーテ座にて、
ピアノの発表会がありました。
ひかりちゃんは、
「テルーの歌」「アメイジング・グレイス」の独唱、
りなちゃんは、
ブルグミュラー「貴婦人の乗馬」と「哀しい戦士」のピアノ演奏。
二年に一度の発表会で、
二年前も見に行きましたが、
ついこの間のように思えるのに、
いつものことながら、
月日の経つ速さに驚かされます。
帰りはひかりなちゃんご家族と焼き鳥屋へ。
クーちゃんとブーちゃんは、りなちゃんのお気に入り。
クーちゃんはクマ、ブーちゃんはブタ。
クーちゃんとブーちゃんは、
とても仲良しなので、
いつもけんかをしています。
休むときもいっしょのクーちゃんとブーちゃんでした。

 先生とつゝじ見ながら散歩かな

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静けさは

 

 行く春をスーちゃん一人上りけり

マンションの総会もありましたが、
それ以外は家にこもって本を読んでいました。
八犬士随一と自ら名乗っていた親兵衛ですが、
己の驕りに気づいてからの言動はなかなか魅力的です。
それにしても強い。力持ち。美少年。頭脳明晰。
結婚披露宴の新郎みたい。
うぬぼれないほうがおかしい。
それはともかく、
夕刻、疲れてきたので、
ビル・エバンスのCDを、音を小さくしてかけました。
音楽が鳴っていないときより静かと感じます。
ビル・エバンスだからかもしれません。
かつて赤羽でしこたま飲んで、
べろべろに酔ってタクシーに乗ったら、
ビル・エバンスがずっとかかっていたことがありました。
運転手はミュージシャンになりたくて、
秋田から出てきたとのこと。
そのときのことを、ふと思い出しました。

写真は、なるちゃん提供。

 修繕の総会乏し春が行く

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スーちゃん

 

 カッチ山朧に霞む卯月かな

キャンディーズのメンバーだった田中好子さんが亡くなりました。
五十五歳だそうです。
ヤフーのトピックスで知りました。
田中さんは、キャンディーズ時代、
スーちゃんの愛称で呼ばれていました。
ラン、スー、ミキの三人で、
初めは確かスーちゃんが、
真ん中で歌っていたように記憶しているのですが、
そのうちランちゃんが真ん中で歌うようになったような…。
真ん中で歌っていたからなのか、
わたしも当初スーちゃんがお気に入りでした。
でも高校生になり、ものごころがつき、
いや、
ものごころはとっくについていたはずですから、
思春期になって、とでもいうのでしょうか、
ランちゃんに好きの対象が移っていきました。
この移行を経験した男性は、
少なからずいたのじゃないでしょうか。
今朝一番でスーちゃんの訃報を知り、驚きました。
ご冥福をお祈りします。

写真は、まるちゃん提供。

 スーちゃんに憧れていた友もあり

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三浦衛(みうら・まもる) 春風社代表にして自慢大王&悪ノリ大王。体調のいいときは自らを天才と称し、不調の折はちりあくたにも劣るヤツとしょんぼり。

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三浦衛の本


『カメレオン』
 三人ときどき声にならぬ声を洩らし/とろけ とろけ 唾までとばし/クヂるとナメるとネヂるとチョす…(「鳶」) 自在に色を変え、不意に突き刺さる、軽妙なことばの戯れ。秋田方言満載の詩集。本文は金属活字による活版印刷。


『マハーヴァギナまたは巫山の夢』
 三平佐世夫は、千一夜の夢うつつで女と戯れ、印度に旅し、睾丸を抜かれ、鰐を飼い、横浜を彷徨う。言語の崖っぷちを綱渡りする、めくるめく冒険。本文活版印刷に美麗造本を施した平成の大奇書。


『父のふるさと』
 父の目に映じた故郷の風土、ひと、くらし、農事を、愛惜をこめ描きだす。本文は金属活字による活版印刷。「身と蓋函」に納める。


『出版は風まかせ』
 横浜の出版社「春風社」社長が本づくりと会社経営にまつわるエピソードを豊富におりまぜ、創業から10年を振り返る。