原子力発電

 

地震の影響により、
今月予定されていた書籍の刊行がのきなみ延びそうです。
刊行ラッシュの時期にあたっているわけですが、
印刷所への紙の供給量が減っています。
仕方ありません。
著者の方々には、その旨連絡いたしました。
紙の生産所は、東北に多くあります。

カメラマンの橋本さんは石巻出身です。
橋本さんに聞いたところ、
ご兄弟の安否がまだ分からないそうです。
ご無事を祈ります。

福島の原子力発電所の事故につき、
政府、東京電力、専門家の説明をテレビで見ましたが、
難しい言葉をつかっている割には、
単純至極、簡単な理科実験のようにも見え、
危険と隣り合わせの状態で成り立っているものであることは、
よく分かりました。
言いづらい場面になると、
眼をパチクリさせ、
カタカナをつかうことも分かりました。
解説を聴きながら、
岡倉古志郎の『死の商人』を思い出しました。
原子力発電も同じに思えてきたからです。
「戦争はなぜ起きる?」という疑問に対し、
これほど明快に答えている本をわたしは他に知りません。
岩波新書で出ていましたが、今は絶版になっているようです。
アマゾンのマーケットプレイスで1円で出ていますから、
送料を含めてもお得です。
岡倉古志郎は岡倉天心の孫です。

昨年十月三十一日に、
菅首相とグエン・タン・ズン・ベトナム首相との
首脳会談がで行われ、
ベトナムが計画している原子力発電所の建設で
日本をパートナーとすることが決まりました。
高い安いがあるのかもしれませんが、
一般的には、
一基凡そ三〇〇〇億円ともいわれています。
太陽光発電や風力発電はさらに割高との話もありますが、
今回のことを踏まえ、
代替エネルギーについて、
真剣に考える時期に来ているのではないでしょうか。
電車や電気が止まると困るけれど、
これが普通と考えて、
仕事と個人の生活を洗い直すきっかけにしたいと思います。