珍道中 in 北上川

 

 どっぷりと北の大河の冬が行く

おととい、きのうと、岩手県一関市川崎へ。
「東北の川ワークショップ 流域交流 in 北上川」
の講師として呼ばれ、
写真家の橋本照嵩さんと二人で行ってまいりました。
岩手、宮城の北上川、秋田の雄物川、
山形の最上川、福島の阿武隈川で
クリーンアップ作戦などを展開する12団体が活動を報告し合い、
交流を深めるというもので、
われわれ二人の話は、基調講演というにはかなり破調の、
いわば前座的弥次喜多対談。
でも、
会場の方々の反応がすこぶるよく、
主催者側もにこにこ喜んでいましたから、
好かったのかなと二人で自画自賛。
二日目のきのうは、
地元市役所の方のバスガイドつきで、
厳美渓、平泉町の柳之御所遺跡などを見せていただき、
いたれりつくせりの充実の二日間でありました。
さて、
一関といえば、
忘れられないお店があります。
知る人ぞ知る絶品!魚料理のお店・富澤です。
今年五月にも、
近所のひかりちゃん、りなちゃんご家族といっしょに訪ねことは
この日記で報告しました。
ガイドをしてくれた市役所の方に訊いたら、
通り道ですからと、
なんとバスを富澤の前で停めてくれました。
お店に入ってあいさつすると、
女将さんはわたしを覚えてくれていました。
さっそく注文。
橋本さんはウニ丼、わたしはキンキ焼き定食。
ウニを口にするたびに橋本さん、旨い! 旨い!
キンキの骨はお湯をもらって骨湯(こつゆ)に。
美味しい料理を平らげ満足し、
しばし呆けていたら、
ワークショップに参加していた面々が次つぎに来店。
朝、旅館の食事のときにわたしが話したことを覚えていて、
探し探してやっと辿り着いたとのことでした。
さて、
腹も落ち着き、ジャズ喫茶のベイシーへ。
と、お店は開いていましたが、
マスターが外出しているとかで、
オープンは一時間ほど後だとか。
やむなくあきらめ、
ぷらぷらと来た道を引き返し、
駅へ向かって歩いていると、
コーヒー店の看板が目に入り、そこで休むことにしました。
わたしはモカ。橋本さんアメリカン。
むむっと唸りました。旨い!
このお店で正解でした。
橋本さんも、きっとそう思ったでしょう。
お店のきれいなおねーさんに訊けば、
かつて造り酒屋だった屋敷を
テナントとして借り受けているとのことで、
店の外には、四季折々、
季節の花が絶えないようにあしらった素敵な庭があり、
眺めるだけでなく、
ドアを開け、庭へ踏み入れ可能となっています。
外にある厠で用を足し、店に戻ると、
橋本さんが新聞を広げ、
ここ、ここ、と指を差します。
ワークショップのことがでかでかと載っていました。
たまたま目にしたところに、
わたしの名前がフルネームで出ていました。
橋本さんは「橋本さん」とだけ。
橋本さん「なんで三浦さんはフルネームで、俺は橋本さんなんだ?」
「だって、おれ社長だもん」
「それでかな?」
「それでだよ」
「あはははは…」
「あはははは…」
改めて最初から読み直したら、
ちゃんと橋本さんの名前と経歴が紹介されていました。
二人でまた大笑い。
お店のきれいなおねーさんに新聞を売っている場所を尋ねると、
どうぞどうぞと、その新聞を譲ってくれました。
橋本さんとの道中はなんとも可笑しく、愉快です。
おっと忘れてはいけません。
お店の名前は、エイコン・カフェ。
エイコンは英語でどんぐりのこと。

 キンキ焼き蔵にたなびく一関

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