暑さのせい?

 

 あと数日厭う暑さを惜しみけり

連日、朝から暑いので、
いつもの階段をやめ、
少しでも暑さを避けるべく、
駅ビルの手前にある建物の階段を利用しています。
一昨日のことです。
階段を上りきり、駅ビルへの通路を歩いていると、
向こうから男性が歩いてきました。
いまは見なくなりましたが、
昔、十円か二十円入れると、
巫女さん人形がツーと動いて奥へ入り、
おみくじを取ってきて、
穴へコトンと落とすとこちら側へ出てくる機械がありましたが、
あの巫女さん人形のような歩き方でしたから、
つい目を奪われました。
しかも、その男性、
口に何かをくわえています。
煙草かと思いきや、煙が出ていません。
しかもそれが、
唇の真ん中へぐさりと直角に刺さっています。
ん!?
すれ違いざま、よく見ると、
体温計でした。
体温計を口にくわえながら、
駅ビルからの通路を歩いてきたのです。
歩きながら体温計をくわえて、
いったい何を計っていたのでしょう。
暑さの中で、
体温がいかに上昇するかを確かめてでもいたのでしょうか。
わかりません。

 歩を止めて叢の虫たずねをり

100806_1431~0001