ハビコル!?

 

 冬の日の喉にからみしナポリタン

きのう、面白い電話があった。
たどたどしい日本語の外国人ですと、
最初に電話に出たものから告げられ、
わたしが換わった。
「はい。気功の本の担当者の三浦と申します」
「ソウデスカ。ワタ~シハ○×△□デス。ヨロ~シク」
「今どこから電話されてますか?」
「オハイオデ~ス。オハイオ、シッテマ~スカ?
ニホ~ンゴノ、オハヨウニニテイル、オハイオデ~スネ」
「ああ。オハイオ州ですね。分かりました。
ところで、気功の本を出したいそうですが、
原稿はありますか?」
「ハイ」
「日本語の原稿ですか?」
「エイゴノゲンコウデ~スネ」
「英語の原稿を日本で出したいのですか?」
「イイエ、チガイマ~スネ。
アナ~タノ、カイ~シャガ、キョウミガア~レバ、
ニホ~ンゴニ、ホンヤクシヨウト、オモッテイマ~スネ」
「どうして翻訳してまで日本で出したいのですか?」
「ナンデスカ?」
「英語の原稿があるのに、英語の本にしないで、
日本語に翻訳して、日本語の本にして
日本で出版したいのはなぜですか?」
「アア。ソウイウコ~トネ。アメ~リカデハ、
キコウヲ、アマリシリマセ~ンガ、ニホ~ンデハ、
キコウガ、ハビコッテイマ~スネ」
「蔓延っている?」
「ハイ。ハビコッテイマ~スネ。ダカラ、ニホ~ンデ、ダシタ~イ。
ワタ~シハ、ニジュウネン、キコウヲヤッテイマ~ス。
コウツウジコデ、メク~ラニナリマ~シタガ、
キコウデ、ナオシマ~シタ。
ソノタイケンダンモ、ハイッテマ~ス」
………………………………………………
主旨はよく分かったが、出版は難しいと判断し、
その旨を伝えると、最後に、彼は次のように言った。
それは、とても気持ちのいいものだった。
「アナタ、ショウジキニ、イイマ~シタネ。
ダカラ、カンシャシマ~ス。アリガトゴザイマ~シタ」

 凩もしばし獺祭りかな

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