友人

 桜狩り人の寂しさ散らずあり
以前勤めていた出版社時代からの友人で、
そのころは大手OA機器の販売会社の部長さんでしたが、
現在は、印刷会社の営業職に就いておられます。
仕事で横浜方面に来ることがあると、
電話が掛かってきて、
「三浦さん、いる?」
「おお、いるいる。そばまで来ているね」
となって、ほどなく現れます。
昨日もそうでした。
木のテーブルの角を挟んで直角に相対し、
金魚の話を聞きました。
彼の趣味は金魚です。
祭の金魚すくいで掬ってきた金魚を育てていて、
高価な金魚より丈夫で長生きなのだそうです。
11時半を過ぎたので、ふたり連れ立って
少し早めの昼食をとりに出かけました。
とくになにを話すわけでもありません。
気の置けない友達というのは、
こういうことを指すのでしょうね。
よし、また仕事がんばろう!ってなります。
彼もきっと、そういう気持ちなんでしょう。
 寂しさを重ねて歩く花万朶

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