油分

ゴロゴロと隣の鈴や風邪の音
 加齢とともにいろいろな問題が生じてくるが、指の油分が減ってくることもそのひとつ。編集者にとって、これは無視できない重大事だ。
 版下を印刷所に渡す前の最終チェックとなると、出力された紙をめくる回数は千回を優に超える。チェック項目が複数あるから、そのたび、最初のページから最後までめくらなければならない。ところが、指の油分が減って、紙がなかなかめくれない。いらつく。ア゛ーーーーッ!!となる。
 つい、「歳はとりたくないものだ」と愚痴を言い、指の油が減ってきたことをぼやくと、編集長ナイトウがすでにそうだという。しかも、家で仕事をしていて、ページをめくるのに、つい指を舐めたら、奥さんから、オジサンくさいからやめなさいと警告を受けたらしい。あはははは… さもありなん!
 以前わが社に勤めていた女性は、母親と二人でスーパーに買い物に行った折、ビニール袋がなかなか開けずに、鼻の油で開こうとしたら、母親に、それはやめなさいとたしなめられたそうだ。
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