良寛の里や空斬る寒鴉
木曜日は太宗庵。教育会館のビルを出て桜木町駅方面へ坂を下り、紅葉坂の交差点前の小路を右に折れて50メートルほどのところにあります。昼時は混雑していて入れないことも間々ありますから、11時45分に会社を出ることにしています。
わたしはだいたい、肉うどん大盛り餅入りを頼むのですが、昨日は気分を変え、ニシンうどん大盛り餅入りを注文しました。餅がまた香ばしくていいんですね。
肉うどんでもニシンうどんでも山菜うどんでもけんちんうどんでも、餅が基本です。
双眸の際を外れし冬鴎
寒空や鴉会議の声猛し
歳時記を見ていたら、枯蘆、枯枝、枯尾花から始まり、枯…がずーっと続いています。すべて冬の季語。なるほど。春に芽吹いたいのちが冬には枯れる。冬には万物が枯れる、のではなく、枯れる季節を冬と名付けたのかもしれません。
季節で思い出すのは、会うに時があり別れるに時がありの「伝道の書」ですが、行為に季節があると見るだけでなく、森羅万象に季節があると見るのは、たのしく、面白いと思います。
名利棄つ海に母あり冬鴎
弧の海や冬の佐渡見ゆ出雲崎
長岡で焼きアゴを買ってきました。トビウオを干したもので、ダシをとるためのものです。
さっそく、だまっこ餅、とろろ汁に試してみました。焼いてあるせいか、カタクチイワシの煮干しとはまた違って、ほんのり香ばしい。色で言えば、茶。鰹節ほど主張してきません。ダシを変えるだけで、料理にバリエーションが生まれます。
過ぎ去れば愛しきことのみ寒鴉
雪踏みて三味の音降りしく瞽女の里
この金、土と長岡技術科学大学に行ってきた。『日越工学用語辞典』刊行の挨拶と今後の打ち合わせのために。
石?先生、三上先生はじめ『日越〜』に関わった先生方と親しく話が出来、今後の展望がひらけた。
外での親睦会ではすっかりご馳走になり、石?先生からは、同行した専務イシバシ、武家屋敷、わたしの三人とも、新潟の銘酒をいただいた。至れり尽せりのおもてなしを賜り、おかげで、初めて踏む土地が印象深いものとなった。
とくに、二日間、車を出してくださり、案内してくださった松田先生には感謝のことばもない。焼きアゴでダシをとった塩ラーメンに始まり、二日目の良寛記念館、寺泊のカニ料理のお店まで、風や雲や海の色とともに記憶に留まるだろう。良寛記念館横の階段を上った丘からの眺めは、「にいがた景勝百選一位当選」も宜なるかなで、こういう景色を一番と愛でる新潟県人のセンスの良さが窺えた。
たのしい充実した時間を、ありがとうございました。
良寛の海へ妻入り霰かな
新型か洟かむ回数増えてをり
ほとんど治ったのですが、咳がなかなか抜けません。しばらく忘れていると、ノドの辺りの痒さの芽とでもいうのか、それがささくれ立ちイガイガして来て、ゴッホ〜ン!となります。ノド飴が手放せません。
くしゃみしてどこもかしこも水浸し
風邪っ引きノドもと蟻が走りをり
ゆうちゃんは三歳。さきちゃんの妹で、なんでもさきちゃんのマネをしたがります。それで、まだ早いのですが、この十月から幼稚園に通うようになりました。
幼稚園では、昼食のあと、お昼寝の時間があります。お昼寝の時間ですよ〜♪ は〜い♪ というわけで、みんなお昼寝をします。ところが、ゆうちゃんだけは一人、どうしてもお昼寝をしません。ゆうちゃん、どうしたの? お昼寝しないの? ゆうちゃんは座布団の上に座り、断固として言います。ゆうちゃん、お昼寝しない! みんなお昼寝してるよ。ゆうちゃん、お昼寝しない!
しばらくすると、座布団の上のゆうちゃんは、ぐるぐる回転し始め、そのうち、ぐるんぐるん、ぐわんぐわん大きく振れて、最後はこてっ! ぱたっ! んが〜!
我が道を行くゆうちゃんです。
棒っ洟小僧ジャンプ一番! 缶コーラ
女子大の中庭賑わす枯葉かな
年末の密かな(って言っても、けっこうあちこちで公言しているし、ここにも書いているわけなので、「密か」でもないけど)愉しみは、来年のカレンダーと手帳を買うこと。
手帳は買った。カレンダーは?
今年のカレンダーは夏川純のだったけど、純ちゃん来年はカレンダーを作らないらしい。人気が落ち目ということか。悲しい。そこで今年オリンピックでブレイクした潮田玲子はどうかと思って、あちこち検索するも、あるのは「バドミントン日本代表 2009年カレンダー」っていう味も素っ気もないもので、買おうという意欲がわかない。この娘がいいかあの娘がいいかと考えあぐね、結局、やめた。や〜めたっと。藤原紀香に始まった女性タレント嗜好もここで頓挫した具合。
というわけで、来年のカレンダーは小川光三撮影「日本の仏像」になった。
女子大の庭掃く老夫黙したり